甘くて美味しいさつまいも。様々な料理の材料としても大活躍ですが、たくさんの品種があることはご存知でしょうか。農林水産省によると、主要品種だけでもなんと約60種類。品種によって様々な食感があるので、好みや用途によって選ぶのも楽しいですね。今回は、さつまいもの品種とそれぞれの特徴、おすすめの調理法をご紹介します。

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ねっとり系さつまいもの特徴と食べ方

水分を多く含み、蜜のような強い甘味がある、ねっとり系さつまいも。濃厚な味わいと、なめらかな食感が魅力なので、素材の良さをそのまま活かせる焼き芋にぴったりです。他にも、その甘さを活かして干しいもにしたり、お菓子に使っても美味しいですよ。

紅はるか

さつまいもの定番品種ともいわれる紅はるか。収穫量が高く、くせのない甘味と、ねっとりしつつもクリーミーな口当たりが人気です。火を加えると糖度50度にもなりますが、麦芽糖の比率が高いとされるため、濃厚な甘さと同時に、どこか上品な味わいが楽しめます。形が整っているため焼き芋にすると見た目が美しいのも魅力の一つになります。

安納いも

安納いもは、さつまいもの代名詞といわれるほど、人気のある鹿児島県産の品種です。さつまいもとは思えないほど粘質性が非常に高く、蜜が溢れるような甘味とコクがあり、近年需要が高まっています。見た目はころっとして可愛らしく、たくさんの人に愛されています。

ほくほく系さつまいもの特徴と食べ方

水分が少なめで、しっかりとした食感のほくほく系さつまいも。近年、蜜いもがブームの傾向にありますが、どこか懐かしく思える「ほくほく系のさつまいもが好きだ」という声も多くあります。ほくほく系さつまいもは、焼き芋の他にも、食感を活かして天ぷらや煮物、サラダ、スイーツなどによく合います。

紅あずま

紅あずまは、青果用さつまいとして人気が高く、ほくほく系さつまいもを代表する一つです。素朴な味わいで繊維質が少なく、昔ながらのさつまいもを感じることができ、国内で最もポピュラーな品種。安定した甘さと美味しさで、お料理にはもちろん和菓子や洋菓子など幅広く活用でき、様々な食べ方を楽しめます。

金時

「金時」は加熱すると、果肉が黄金色になることから名付けられました。果皮の紅色がとても鮮やかで、栗のようなほくほくとした食感とやさしい甘味が特徴です。糖度が高めなので、スイーツの材料としても重宝されます。焼き芋はもちろん、天ぷらや大学いも、スイートポテトなどによく合います。

しっとり系さつまいもの特徴と食べ方

食感は、ねっとり系とほくほく系の中間になり、口当たりなめらかで上品な甘さのしっとり系さつまいも。しっかりした甘さがありつつ、さっぱりと食べやすい為人気を集めています。焼き芋や、ふかしいもなど、素材をいかした食べ方が美味しいのはもちろんのこと、パンやスイーツの材料としてもよく使われます。

シルクスイート

シルクスイートはその名前の通り、絹のような舌触りが特徴です。上品な甘味と、ほどよい口どけから、まるで高級スイーツのようだと人気を集めています。焼き芋、干しいもはもちろんのこと、しっとりとしたスイートポテトを作りたいときにもよく合います。

高系14号(なると金時・紅さつまなど)

高系14号は、1935年から採種されている歴史の古い品種で、紅あずまと同様に昔からたくさんの人々に親しまれてきました。金時・紅さつまなどは、この品種から派生したものになります。ねっとりした食感とほくほくした食感の間で丁度良いバランスが絶妙。ポタージュや蒸しパンなどの料理にはもちろん、貯蔵性が高いため焼酎などの原材料として使えます。

色味別さつまいもの用途とは

さつまいもの色は、黄色が定番ですが、他にも紫色やオレンジ色、白色もあります。色によって、さつまいもにはどのような特徴があるのかを紹介していきます。

紫いも

紫色のさつまいもは、加工用に使われることが多く、ジュースや、お酢、お菓子によく利用されます。紫色になる理由は、ポリフェノールの一種であるアントシアニンという色素。この特徴を活かし、天然色素として利用されることもあります。

オレンジいも

鮮やなオレンジ色が特徴のアヤコマチは、ジュースやパウダーに加工されたりサラダ用として使われます。緑黄色野菜などに豊富に含まれる栄養素である、β-カロテンをたくさん含んでいるので、栄養価が高く彩りも綺麗な食材です。

白いも

白いさつまいもは、でんぷんの含有量が多く、主に加工用として使われています。例えば、コガネセンガンは焼酎原料用の主力品種。焼酎以外にも、やさしい甘さとほくほく感を活かして、ふかしいもや天ぷら、スイーツにも利用できます。他にも、ジョイホワイトなどの品種があり、焼酎やパウダー、麺の材料にもよく利用されます。

さつまいもの品種は豊富！好みのさつまいもをみつけよう

さつまいもの品種はたくさんあり、品種によって特徴や、食感、味、色などもさまざまです。おすすめの料理法もバリエーションが多いので、いろいろと試してみるのも楽しそうですね。ぜひ、お好みのさつまいもを見つけてご賞味ください。