さつまいもの旬ていつ？

先日、思いかけず長男からこんな質問を受けました。

生産者としては意外だと感じたのですが、さつまいもの収穫時期についても調べている方が多いようなので、ちょっと書いてみたいと思います。

さつまいもの収穫時期は？

まず、さつまいもの収穫時期はざっくり言うと「秋」です。千葉県において家庭菜園などで栽培されている方は概ね10月中旬頃を目安に収穫しているのではないかと思います。家庭菜園でも我々プロの生産者でも、植え付け130日～140日を目安にするのが妥当ではないかと思います。苗を植えた日から4か月半。品種や地域によって違いはありますが、そんな感じが収穫時期となります。

さつまいもの旬？

繰り返しになりましたが「旬」という言葉を調べると「出盛る」「最も味がいい時期」などとあります。これをさつまいもに当てはめると

「収穫最盛期」と「最も味がいい時期」でしょうか。収穫最盛期は概ね一緒ですが、最も味がいい時期は品種によって大きく異なりますので、順に説明します。

収穫最盛期

これは品種問わず、先に説明した通りです。HappyFarmでは10月上旬から11月上旬がこれにあたります。さつまいもは寒さに弱く、霜が降ると葉が一発で黒くなり枯れてしまいます。さらにもう一度霜が降ると寒さをガードしていた葉が枯れてしまっているので、地中にある芋に直接降霜の寒さが当たってしまい、収穫前に傷んでしまいます。こういった理由からHappyFarmのある産地、香取西部地区でも「収穫は11月15日までに終わらせる」という規定を設けています。

最も味がいい時期

さつまいもの生産者として消費者の皆様に一番理解してほしいのがここです(^^;)　品種によっても違いますし、生産者や産地によっても考え方がまちまちで情報が錯綜している部分もあるのですが「シルクスイート」と「紅はるか」についてHappyFarmの考えを書かせて頂きます。

まず「シルクスイート」はご案内している通り、収穫時から甘くしっとりとしていて8月中旬から年内（作付け分が終了するまで）が食べごろ「旬」です。ちなみに熟成させるとねっとりして甘みも若干増してきますが、残念ながら「紅はるか」には敵いません。なので、紅はるかの熟成が完了して出荷できるまで我慢が出来ないさつまいもフリークにおすすめ、ご満足いただける品種と考えています。この時期に他産地から紅はるかも販売されていますが、絶対に負けない自信があります(^_-)-☆

そして言わずと知れた「紅はるか」はしっかり熟成させないと「これは紅はるかじゃない！」と言われてしまうほど掘りたては美味しくないです( ;∀;)　HappyFarmでは最低でも60日は熟成させ”最も味がいい状態”になってから販売を開始します。こちらの「旬」は12月下旬ごろから7月上旬ごろまで。なぜこんなに長期間美味しいのかというと、貯蔵庫内の温度、湿度、炭酸ガス濃度をきちんと管理して、さつまいもを常に快適な状態で保存しているからです。販売期間中は常に出荷できる体制を取っておりますので、こまめにご購入いただくのが美味しく召し上がっていただくコツです。

最後に収穫に最適な天候のお話。

ズバリ！「曇天」です(*´з`)

一日中収穫しているのでまず、暑いのは嫌ですよね。それから晴れていると土が乾いて埃が立ちます。あまり日差しが強いと収穫してトラックに積んである芋が日焼けして酷いものだと傷んできます。最近はオゾン層の破壊などで10月の日差しもバカにできません。写真を撮った日が特に気持ちよく収穫できたのでなんとなく載せてみましたｗ

HappyFarmの収穫進捗はまだ1/3程度です。これからギアをトップに入れて頑張りたいところですが、また台風がやってくるようです。影響がある地域も自宅も被害が最小限であることを祈るばかりです。